後藤章二師の思い出

後藤章二師のことを思い出すままに書いてみようと思う Vol.5


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メウチ デビッド・ハワードモデルのひとつ

 

おいらが後藤さんとの濃密な空間を味わえるようになったのは、大学を卒業して無事に(?)就職してスポーツランドの常連に仲間入りしてからだった。

 

話したいことはいっぱいなんだけど、中でも記憶に残っているひとつが、パーフェクト宣言してからのボウラード

 

多くの常連が見守る中での宣言・・・。

 

後藤さんの腕前には誰もが疑いようがないけれど、自信満々に「今からパーフェクトを見せてやる」って言われると、なぜかこっちが緊張したものだ。

 

 

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当時の常連仲間に、今や台湾ビリヤード界の重鎮でもある楊さんがいた。

後藤さんは「ヨウくん」、おいらたちは「ヨウさん」って呼んでいた。

 

たしかキューはメウチのデビッド・ハワードモデルを使っていて、球撞きに対する情熱は相当なものだったように記憶している。

 

 

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台湾ビリヤード界の大物になった楊さん 出典:ビリヤードマガジン

 

 

ある日、練習を終えた楊さんと後藤さんが会話をしていた。

 

話の内容までは覚えていないが、どうやら楊さんが、

「ボウラードのパーフェクトを見たことがない」

という意味のことを言った。

 

それに対して後藤さんが、

「見たことないの? よし、じゃあ見せてやる」

って応じた。

 

「またまたあ…」

なんて言いながら半信半疑で笑顔を浮かべていた楊さんだけど、真顔になるのにそれほど時間はかからなかった。

 

おいらたちは後藤さんのパーフェクト宣言に、固唾を呑んで見守っていた。

 

いつもの調子で淡々と、確実にポケットしていく後藤さん。

 

手球はラシャの上をクルクル、クルクル…。

ダンスでもしているような華麗な動き。

 

アッという間に最終ラックを取り切って、いとも簡単に宣言どおりのパーフェクト300点。

 

おちゃめにガッツポーズを見せる後藤さんに、呆れたような表情の楊さんの顔が紅潮していたっけ。

 

見物していた常連たちだって言葉もなかった。

 

 

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おいらは一回だけ後藤さんと14-1をやったことがある。

 

ある日曜日の午後、珍しく早い時間にスポランにやって来た後藤さんが、

「ナベ、14-1やろう」

って誘ってきたんだよね。

 

たぶん、TPAで14-1の試合が組まれていたんだろうね。

 

「お願いします」

って軽く受けたおいら。

 

でもこれが、約1時間半の場代を捨てることになろうとは…。

 

だって、おいらの出番っていったら最初のワンショットだけなんだもん。

 

おいらの下手なセイフティで幕を開けたゲームは、それっきり後藤さんの一人舞台。

 

っていうか、おいらなんていなくても同じ、後藤さんの一人練習って感じ。

 

でも、後藤さんの腕前をあらためて認識する貴重な体験だった。

 

何ラック続けたか数えるのも飽きるくらい、後藤さんの一人プレイは延々と続く。

 

異常なまでのキュー切れで、手球が的球の塊をグリグリと押し開く様子は、なんだか手球が獰猛な野獣にでもなったみたい。

 

場代のことを思い出したおいらが、

「後藤さん、もう時間が…」

って声をかけるまで、後藤さんは夢中になって撞いていた。

 

後藤さん、さすがに悪いと思ったのか、あとでモスバーガーのチリドッグをおごってくれたっけ。

 

あ、歌舞伎町まで買いに行かされたのもおいらだけどね。

つづく・・・

 

 

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