後藤章二師の思い出

後藤章二師のことを思い出すままに書いてみようと思う Vol.8

 

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デニス・ディックマンの作るキューはキレイだなぁ~
ネイティブアメリカンの妖精ココペリが好き♪

 

 

 

当時(今も?)、東京でビリヤードのメッカと言えば渋谷のCueだったんだけど、後藤さんも当然ながらCueの常連だった。

 

 

広い店内の一角、カウンター前のひときわ目立つ花台では59三昧だった。

 

 

 

そんな状況もあって、新宿スポーツランドには後藤さんを訪ねてCueの常連が流れてくることが多かった。

 

 

その中に、H田さんという恰幅のいい50代の紳士がいた。

 

 

いつも白い開襟シャツに黒いスラックス、腕には金無垢のロレックスといういでたちで、一見、その筋のお偉いさんのような風貌。

 

 

 

なるほど、聞いてみれば、いわゆる高利貸しを営んでいるそうで、それなりの世界の住人だったようだ。

 

 

 
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H田さんが初めてスポランにやって来たときのことが忘れられない。

 

 

後藤さんがおいらのところに来て、

 

「おれよぉ、ああいう人に出入りしてほしくねぇんだよなぁ・・・」

 

ってぼやいていたっけ。

 

 

 

そんなことつゆ知らず、H田さんは親しげに、

 

「後藤ちゃん、後藤ちゃん」

 

って、渋い声で話しかけていた。

 

 

 

とにかく、ヤバい人だと先入観を植え付けられたおいらは、できるだけH田さんから距離を置くようにしていた。

 

 

ところが、そんなある日・・・

 

 

おいらがカウンター前の1番テーブル(スポランの花台)で練習していたときのこと。

 

 

 

待ち客用の椅子に座っておいらの球を眺めていたH田さんが、

 

「後藤ちゃん、おれ、この人とやってみてぇ!」

 

って言いながらおいらを指さした。

 

 

 

(ヤバい・・・)

 

 

そう思いながら後藤さんと目を合わせると、ちょっと困惑のご様子。

 

 

 

そこでおいら、咄嗟に、

 

「今日はもうお金がなくって、上がるところなんですけど・・・」

 

なんて言い訳した。

 

 

 

するとH田さん、

 

「場代ならおれが出してやるから、ちょっと相手してよ」

 

ってな、屁とも思わないような返し。

 

 

 

困ったおいらが後藤さんに目を向けると、仕方なさそうな表情で顎をクイクイさせて、

 

「相手してやれ」

 

の合図をした。

 

 

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見るからに金持ちって雰囲気のH田さんだけど、取り出したキューは5万円くらいのストレートのマクダーモット。

 

 

ナインボールを何セットかお相手したように記憶してるんだけど、H田さんの球は意外に丁寧なスタイルで、腕前もかなりのレベルだった。

 

 

球を撞くのは久しぶりだって話で、狙いはあまり定まっていなかったけど、ストロークや撞点を見ていればキャリアはわかるからね。

 

 

それに、すごく紳士的で、言葉使いもさっきまでとは打って変わって丁寧だったし、おいらは妙に好感を持ったのを覚えている。

 

 

 

その後、H田さんは毎晩のようにスポランに来るようになって、徐々に常連仲間に溶け込んでいった。

 

 

後藤さんも当初の固定観念がなくなって、すっかりH田さんと意気投合するようになっていた。

 

 

「よう、なべ、人間ってのは付き合ってみないとわかんねぇもんだな」

 

なんて言ってね。

 

 

 

ちなみに球の調子を取り戻していったH田さんは、後のジャパン・オープンでベスト16という成績を残してビリヤードマガジンに写真が載ったよ。

 

 

 

それにしても、おいらも後藤さんも、いろんな意味でH田さんにはお世話になった。

 

 

当時、心臓が悪くて手術をしたりしたけど、今でもご健在でしょうか・・・?

 

つづく

 

 

 

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