かつて日本プロポケットビリヤード連盟(JPBA)に所属なさっていた故・立花正雄プロのスゴワザ動画をYouTubeで拝見しました。
今回取り上げたのは、幾つかあるその中の1つ『リボイス』の妙技についてであります。
動画の中で立花プロは、簡単そうに何度も実演して見せてくれるんですが、実際に真似してみるとその難しさを痛感させられます。
でもなんか悔しいので、今後のスキルアップのために自分なりに分析してみることにしました。
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立花正雄プロと新宿スポーツランド
2014年10月23日に、55歳という若さで亡くなった日本プロポケットビリヤード連盟(JPBA)所属の立花正雄プロ。
立花さんのキューを効かせた“魅せる球”は、当時から多くのビリヤードファンを唸らせて来ました。
ヒネリを多用するそのプレイスタイルは、おいらの師匠でもあった後藤章二師とはまた違った意味において名人でした。
実はお二人とも、新宿スポーツランドビリヤードで働いていた時期があり、おいらもそこでアルバイトをしていた関係から、立花さんも何度かお見受けしたことがあるんです。
当時、立花さんは「タップトリマー」という肩書きで、プレイヤーのキューからお店のハウスキューに至るまで、タップを交換するという仕事を請け負っておられました。
記憶が確かなら、後藤師も立花さんにタップ交換を依頼していたことがあるんじゃないかな・・・?
おいらが拝見したのは、新宿スポーツランドのハウスキューのタップ交換作業なんですが、これがまぁ~手際が良かったのを覚えています。
特にタップの側面を削るスピードには驚かされました。まるで機械がリンゴの皮を剥くかのように、一気にシャリ~って。
元来、手先の器用な方だったんでしょうね。
結局、立花さんとは業務に毛の生えたような会話を2、3度交わしただけなんですが、当時のおいらに勇気があれば、目の前でじっくり球を拝見したかったと思うばかりであります。
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立花正雄プロのリボイスがヤバい!
さて、立花さんの腕前は、プロになる前の当時から、アルバイト仲間の間では「ヤバい」と評判だったのを覚えています。
かの後藤章二師でさえ、一目も二目も置いていたような気がします。
その球の特徴は、何と言ってもキューのキレ。特にドローショットやヒネリの乗せ方については群を抜いておりました。
その姿をネット上で久しぶりに拝見できたのが、YouTubeにアップされたこちらの動画であります。動画の後半に注目です!
ビリヤードって簡単だね 立花プロの真似ができれば04
これ、“リボイス”と呼ばれる逆ヒネリの大回しなんですけど、試しに真似してみて初めて、その難しさを思い知るのであります。
的球に当てた後、第一クッションには逆ヒネリで入れ、その後のクッション(上記動画では第二クッション~第四クッション)に対しては順ヒネリの状態で入るように手球を走らせる技法。
多くの場合、かなりのハードショットが必要となる。
この動画で実演されている球の配置や手球の動きを図にしてみると、下図のような感じだと思います。
そして、同じような配置で一般的に目にするのが、下図のような配置です。
この違い、分かりますでしょうか? そう、手球の位置、すなわち、8番ボールへの厚みが違うんですよね。
下の図の一般的な配置では、8番ボールを薄めにポケットするため、手球のアクションを意外に楽に再現できるはずです。
しかし、上の図の立花さんの実演した配置では、まぁ~手球が走らないこと・・・。第一クッションに対して強く入らないことにはどうしようもないんですが、それがまた難しいんですね。
的球に対してちょっと厚くなっただけで、こうも要領が変わるものかと・・・。
そこで、立花さんのショットをよく見ると、撞点は真左(真逆)か、やや左下(半タップほど逆下)くらいで、マキシマムのヒネリと、スナップを効かせたハードショットを繰り出しています。
そしてそのグリップは、これまたよく見ると、若干キューを滑らすように突き出しているのが分かります。
これって、ブレイクショットにも利用するような“脱力”を利用してキュースピードを実現しているんだと想像します。今度球屋に行ったら、じっくり練習してみたいと思います♪
もっとも、実戦では動画の前半のように、無難に順ヒネリで回して9番ボールに対して狭い方に手球を出して我慢することが多いんでしょう。
でも、プレイの引き出しは多いに越したことはないし、スキルアップのためにもマスターしておくべきだと思います。
それにしてもビリヤードのテクニックは奥が深い・・・。もっともっと球ってやつを知ってみたくなる今日このごろであります。
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