手球の走り方について、「膨らむ」とか「膨らませる」なんて表現を使うことがありますよね。
俗に「割れる」なんて言い方をすることもあります。
ケースによっては助かる場合もあるし、悩まされる場合もある物理現象です。
では、これはどんな現象を指して言う言葉で、意図して膨らませるにはどうすれば良いのか・・・?
そんなことを、おいらなりに解説していきます。
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手球が「膨らむ」ってどういう現象のこと?
こんにちは! ナベです。
今回も読者さんからのリクエストにお答えして行こうと思います♪
まずは、リクエスト文面からご紹介しましょう。
ビリヤードのショットで、「ふくらむ」とか言われることがあるのはどういう意味でしょうか?
まさか手球が大きくなる・・・なんてことはないですもんね(笑)
何となくは分かるんですけど、自信がないです。
また、故意にふくらませることはできますか? それはどんな時に役に立ちますか?
なるほどぉ~。
おっしゃる通り、手球が大きくなっちゃった♪ なんてことはないですよ(笑)。
質問者さんも、「ふくらむ」とは手球が走るコースのことを言っているんだ、とはお分かりだと思います。
とりあえず、下図をご覧ください。
これ、ちょっとだけフリのある配置からのシュートをイメージしています。
手球は的球に当たった瞬間に、どうしても一度、外側に弾かれます。
その後、フォロー回転またはドロー回転の効果によって先へ進むため、手球の軌道はカーブ状になります。
この、“一度外側に弾かれてから前後に進む軌道(カーブ)の大きさ” を、「膨らみ」って言うんですね。
厚みがおおよそ2分の1以内なら、だいたいはフリが大きいほど、大きく膨らみます。
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手球の膨らみを利用してコントロールする方法
では、手球の膨らみをコントロールする方法を探っていきましょう。
手球と的球の配置(フリ)が同じ場合、手球の膨らみ、すなわち軌道(カーブ)の大きさは、ショットの強弱や、撞点の位置(高さ)によって変わります。
これは、フォローショットでもドローショットでも理屈は一緒です。
ショットの強弱による手球の膨らみ変化
撞点が同じ場合、ショットが強いほど、手球が的球に当たった時の反発力も強くなるため、弾かれる距離も長くなります。
その分、手球の軌道(カーブ)が大きくなるわけです。
それと同時に、ショットが強ければ、弾かれた後の手球が進む距離も長くなり、その勢いも強く(速く)なりますね。
撞点の位置による手球の膨らみの変化
ショットの強さが同じ場合、撞点が中心に近いほど、的球に当たった後に手球が弾かれる角度も広くなります。
そして、撞点が中心に近い分、フォロー回転やドロー回転は少なくなるので、弾かれた後に手球が進む距離は短くなります。
ということは、「ショットの強弱」&「撞点の高さ」の組み合わせ方によって、手球が膨らむ軌道の大きさや、進む距離を、ある程度はコントロールできるということです。
ただし、フォローショットとドローショットでは、そのショットの性質上、ちょっとばかり勝手が違います。
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フォローショット(押し)によるコントロール
フォローショットの場合、フリのある配置であれば、普通に撞きさえすれば手球は勝手に膨らみます。
さて、手球の膨らみ・・・その軌道を予測するには、けっこう慣れが必要です。
例えば、下図のような配置で、1番ボールをポケットしつつクラスター(的球のかたまり)をブレイクしたい場合、ショットが強すぎると直接当てることができなかったりします。
手球って予想以上に膨らむので、上図くらいの配置から直接ブレイクしたいなら、手球を転がす程度のかなり弱いショットをすることになると思います。
また、よく出くわすのが、下図のようにスクラッチの可能性がプンプン臭う配置じゃないでしょうか。
こういう配置から強めのフォローショットを放つと、だいたい左上のコーナーポケットに手球がカーブを描いて吸い込まれて行きますよね。
手球の膨らみ加減を予測できるようになれば、こうした無茶な球を撞くこともなくなり、スクラッチは回避できるはずです。
また、手球が膨らむ軌道を、撞点と力加減でコントロールする場面もちょくちょく見受けられます。
上図のようにフリが小さい配置から、大きめな手球の膨らみ(カーブ)を期待するなら、撞点をちょっと下げて強めにショットすると良いでしょう。
そうすることで、手球を大きく弾かせつつ、適度にフォロー回転を効かせることができます。
つまり、フォローショットの手球の膨らみは、撞点の上下とショットの強弱の組み合わせで、案外簡単にコントロールできる場合が多いんです。
思い通りのポジショニングをするためには、撞点の高さと力加減のバランスを的確にイメージできることが大切になります。
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ドローショット(引き)によるコントロール
ドローショットの際の手球の膨らみ方についても、基本的にはフォローショットの場合と理屈は一緒です。
ただし、ドローショットで手球を引くには、的球に当たった時に引きの回転が活きていることが前提になりますよね。
なので、一定以上のショットの強さ、手球のスピードが必要になります。
下図のような単純な球ならまだ問題はないんですけどね・・・。
上図の場合、あまり膨らませずに引いて来たいなら、けっこう下の撞点でそこそこの強さのショットをすれば良いでしょう。
ちょっと膨らませつつ引いて来たいなら、撞点をやや上げて、強めにショットすれば良いと思います。
でも、手球の膨らみを小さく保ちつつ、引きの距離も短く抑えたい・・・なんて場面では、器用なキュー出しが必要になったりします。
マキシマムで下の撞点を撞きつつ、フォロースルーをキュッと止めて、キューの効きだけを活かす、なんて小ワザとか・・・。
下図みたいに、手球と的球の距離が近い時に多いシーンですね。
ま、すごく地味な効果だけどね・・・。
そんなわけで、ドローショットの場合には、基本的にただ転がせば良いフォローショットに比べ、シーンに応じたキュー出し(キューの効かせ具合)、キュースピード、撞点、といった微妙なコントロールが求められることが多い気がします。
次の記事↓を読んでいただければ、もっと詳しくご理解いただけるんじゃないかと思いますよ♪
とにかく、練習して慣れちゃうことが一番ですね。
じゃ、今日はこれでおしまぁ~い♪
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